こんにちは!大和郡山市・大和小泉駅、近鉄筒井駅近くの「やまだ歯科」です。
「冷たいものがしみる」「歯磨き中にキーンと痛む」――。突然の不快な歯の痛みは、日常生活に大きなストレスを与えますよね。もしかしたら虫歯かもしれないと不安に感じている方もいらっしゃるでしょう。しかし、歯がしみる原因は虫歯だけではありません。実は、多くの場合「知覚過敏」が原因である可能性が高いのです。
この記事では、歯がしみる症状に悩むあなたのために、虫歯と知覚過敏それぞれの特徴、具体的な原因、そしてご自宅でできる対策や歯科医院での治療法について詳しく解説します。この記事を読めば、あなたの歯のしみる症状がなぜ起きているのかを理解し、適切な対処法を見つけるための第一歩となるでしょう。
- 歯がしみる症状、その正体は何?
まずは、歯がしみる症状がどのような状態を指すのか、簡単に理解しておきましょう。
歯は、外側から硬いエナメル質、その内側の象牙質、そして歯の中心にある神経の入った歯髄(しずい)という構造になっています。象牙質には、歯髄につながる無数の小さな穴(象牙細管)が開いており、この象牙細管の中を通る液体が刺激を受けることで、神経に痛みが伝わります。
つまり、「歯がしみる」という症状は、何らかの原因でエナメル質が損傷したり、歯茎が下がったりして象牙質が露出し、その象牙細管を通じて外部からの刺激が歯髄に伝わることで起こる痛み、と理解してください。 - 歯がしみる原因は「虫歯」?それとも「知覚過敏」?
では、実際に歯がしみる症状が出た場合、それが虫歯によるものなのか、それとも知覚過敏なのか、どうやって見分ければ良いのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。
2-1. 虫歯による歯のしみ方と特徴
虫歯が原因で歯がしみる場合、その痛みにはいくつかの特徴があります。
- 特定の場所に限定して痛む: 虫歯は歯の一部に発生するため、通常は「この歯のここがしみる」といったように、痛む場所がはっきりしています。
- 甘いものが特にしみる: 虫歯菌は糖を分解して酸を作り出すため、甘いものが触れると急激に痛みが走ることがあります。
- 冷たいものだけでなく、温かいものもしみる: 虫歯が進行し、神経に近いところまで到達すると、温かいものでも痛みを感じるようになります。
- 痛みが持続する傾向がある: 刺激がなくなっても、しばらく痛みが続くことがあります。
- 穴が開いている、色が変色している: 目視で歯に黒い点や穴が見える場合、虫歯である可能性が高いです。
虫歯は放置すると進行し、最終的には神経の炎症や歯の喪失につながるため、これらの症状に当てはまる場合は、早急に歯科医院を受診することが重要です。
2-2. 知覚過敏による歯のしみ方と特徴
次に、知覚過敏の場合の歯のしみ方です。知覚過敏は、虫歯ではないにもかかわらず、歯がしみる症状が出る状態を指します。 - 特定の刺激によって一時的に痛む: 冷たい水や空気、歯ブラシの毛先、甘いもの、酸っぱいものなどが触れたときに、瞬間的にキーンと鋭い痛みが走ります。
- 刺激がなくなると痛みが治まる: 虫歯と異なり、刺激がなくなればすぐに痛みが引くのが特徴です。
- 複数の歯がしみることもある: 特定の歯だけでなく、複数の歯が同時にしみることもあります。
- 歯に見た目の変化がないことが多い: 虫歯のように穴が開いたり、色が変色したりすることはほとんどありません。
知覚過敏は、象牙質が何らかの原因で露出し、外部からの刺激が直接神経に伝わることで起こります。
- 知覚過敏の具体的な原因と対策
知覚過敏は、特定の刺激で一時的に歯がしみる症状ですが、その原因は多岐にわたります。ここでは、主な原因と、ご自宅でできる対策、そして歯科医院での治療法をご紹介します。
3-1. 知覚過敏の主な原因
知覚過敏の主な原因は、以下の通りです。
- 誤った歯磨き方法による歯茎の退縮: 力を入れすぎた歯磨きや、硬すぎる歯ブラシの使用は、歯茎を傷つけ、歯茎が下がってしまう原因になります。歯茎が下がると、エナメル質に覆われていない象牙質が露出し、知覚過敏を引き起こします。
- 歯ぎしり・食いしばり: 睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりは、歯に強い力がかかることで、歯の根元部分に亀裂が入ったり、エナメル質が削れたりして象牙質が露出することがあります。
- 酸蝕症(さんしょくしょう): 酸性の飲食物(炭酸飲料、柑橘系の果物、お酢など)を頻繁に摂取することで、歯のエナメル質が溶かされてしまうことがあります。これにより象牙質が露出し、知覚過敏の原因となります。
- 歯周病による歯茎の退縮: 歯周病が進行すると、歯を支える骨が破壊され、歯茎が下がってきます。これにより象牙質が露出し、知覚過敏の症状が現れることがあります。
- ホワイトニングの薬剤の影響: ホワイトニングで使用する薬剤の刺激により、一時的に知覚過敏の症状が出ることがあります。これは一時的なもので、通常は数日で治まります。
- 治療後の影響: 虫歯治療で歯を削った後や、被せ物・詰め物を入れた後に、一時的に歯がしみることもあります。これも通常は時間とともに落ち着きます。
- 加齢による歯茎の退縮: 年齢を重ねるにつれて、自然と歯茎が下がることもあります。
3-2. ご自宅でできる知覚過敏対策
知覚過敏の症状が軽度であれば、ご自宅でのケアで改善する可能性があります。 - 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する: 硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなどの成分が配合された知覚過敏用の歯磨き粉は、象牙細管の入り口を塞いだり、神経の興奮を鎮めたりする効果があります。継続して使用することで、症状の緩和が期待できます。
- おすすめの知覚過敏用歯磨き粉の選び方:
- フッ素配合: 歯質を強化し、虫歯予防にも効果的です。
- 研磨剤無配合または低研磨剤: 歯を傷つけずに優しく磨けます。
- 低発泡性: 泡立ちが少ないことで、丁寧に時間をかけて磨けます。
- 正しい歯磨き方法を身につける: 歯ブラシを強く握りすぎず、力を入れすぎずに優しく磨きましょう。歯茎を傷つけないように、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に軽く当て、小刻みに動かす「バス法」などが効果的です。
- やわらかめの歯ブラシを使用する: 歯茎を傷つけにくい、やわらかい毛先の歯ブラシを選びましょう。
- 酸性の飲食物を控える: 炭酸飲料や柑橘系のジュース、お酢などは、エナメル質を溶かす原因になります。摂取量を控えたり、摂取後はすぐに水で口をゆすいだりするなどの工夫をしましょう。
- 就寝中の歯ぎしり対策: 歯ぎしりが原因の場合は、歯科医院でマウスピースを作成してもらうと良いでしょう。
- 歯科医院でできる知覚過敏の治療法
ご自宅でのケアで改善が見られない場合や、症状が重い場合は、歯科医院での専門的な治療が必要です。
- 象牙細管封鎖剤の塗布: 歯がしみる部分に、象牙細管を塞ぐ作用のある薬剤(フッ素化合物やシュウ酸塩など)を塗布します。これにより、外部からの刺激が神経に伝わりにくくなります。効果は一時的なものですが、何度か繰り返すことで効果が持続することもあります。
- レジン充填(じゅうてん): 歯の根元が大きく削れていたり、欠けていたりして象牙質が広範囲に露出している場合、歯科用プラスチック(レジン)でその部分を埋める治療を行います。これにより、物理的に象牙質を保護し、しみ止めの効果が期待できます。
- 歯茎の移植(歯周外科治療): 歯周病などにより歯茎が大きく下がってしまい、象牙質の露出が著しい場合に検討される治療法です。ご自身の口腔内から歯茎を採取し、露出した部分に移植することで、歯茎のラインを回復させ、象牙質を覆います。
- マウスピースの作成: 歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、夜間に装着するマウスピース(ナイトガード)を作成します。これにより、歯への過度な負担を軽減し、歯の摩耗や亀裂の発生を防ぎます。
- 歯周病治療: 歯周病が原因で知覚過敏が起きている場合は、歯石除去や歯周ポケットの清掃など、歯周病の根本的な治療を行うことで、歯茎の状態が改善し、知覚過敏の症状も緩和されることがあります。
- 神経の治療(根管治療): ごく稀に、知覚過敏の症状が非常に強く、他の治療法では改善が見られない場合や、神経に炎症が起きていると判断される場合には、神経を抜く根管治療が必要となることがあります。これは最終手段として検討される治療法です。
- 虫歯・知覚過敏のセルフチェックと歯科医院での診断
ご自身で「これは虫歯かな?」「知覚過敏かな?」と判断することは難しいものです。もし歯がしみる症状がある場合は、以下の項目でセルフチェックをしてみてください。
- ✔ 冷たいものだけでなく、温かいものでも痛む?
- ✔ 何もしていなくてもズキズキと痛むことがある?
- ✔ 特定の歯に黒い変色や穴が見える?
- ✔ 痛みが一時的ではなく、持続する?
これらの項目に一つでも当てはまる場合は、虫歯の可能性が高いと考えられます。逆に、特定の刺激(冷たいものなど)でのみ瞬間的に痛みが走り、すぐに治まる場合は知覚過敏の可能性が高いでしょう。
しかし、自己判断は危険です。正確な診断と適切な治療のためには、必ず歯科医院を受診しましょう。歯科医師が詳しく診察し、レントゲン検査などを行うことで、歯がしみる本当の原因を突き止めることができます。
まとめ:歯がしみる症状でお悩みなら、やまだ歯科へご相談ください
歯がしみる症状は、多くの人が経験する不快な症状です。その原因は虫歯であることもあれば、知覚過敏であることもあります。自己判断で様子を見ていると、症状が悪化したり、虫歯が進行してしまったりする可能性もあります。
大和郡山市、大和小泉駅近くの「やまだ歯科」では、歯がしみる原因を正確に診断し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案いたします。痛くない治療を心がけ、麻酔の際にも細心の注意を払い、できる限り痛みを抑えた治療を提供しています。
「冷たいものがしみる」「歯磨きでキーンと痛む」など、どんな些細なことでも構いません。歯のことでお悩みでしたら、お気軽にやまだ歯科までご相談ください。丁寧なカウンセリングと確かな技術で、あなたの歯の健康を守るお手伝いをさせていただきます。