こんにちは!

今回は、歯の生え変わりの時期のお子さんをお持ちの親御さんに向けて、「エナメル質形成不全」についてお話しします。
最近では、5人に1人のお子さんにこの症状が見られるとも言われています。

エナメル質形成不全とは何か、その原因や治療法についてわかりやすく解説します。

目次

エナメル質形成不全とは?
エナメル質形成不全の原因
エナメル質形成不全の治療法
まとめ

  1. エナメル質形成不全とは?

歯は、外側から「エナメル質」「象牙質」「セメント質」「歯髄(歯の神経)」で構成されています。
エナメル質は、歯の表面を覆う最も硬い部分で、むし歯から歯を守るバリアのような役割を果たしています。

エナメル質形成不全は、このエナメル質が何らかの原因で十分に形成されず、歯が柔らかい状態で生えてくる症状です。
見た目は茶色っぽくなったり、前歯では白っぽくなったりすることもあります。
学校の歯科検診で「むし歯ではないのに引っかかる」お子さんの多くは、このエナメル質形成不全であることが多いです。

  1. エナメル質形成不全の原因

エナメル質形成不全の原因は、部分的に起こる場合と広範囲にわたる場合で異なります。

部分的に起こる場合

幼少期の転倒やぶつけた外傷の影響
乳歯のむし歯が進行し、歯の根の先に膿がたまった影響
広範囲にわたる場合

遺伝的な要因
妊娠中の母体の栄養不足や服薬の影響
お子さん自身の病気や服薬、栄養失調
早産
特に最近では、妊娠中の日光浴不足によるビタミンD不足が原因で、カルシウムの代謝に影響が出て、エナメル質形成不全になるケースが増えているようです。

  1. エナメル質形成不全の治療法

エナメル質形成不全の歯は柔らかく、むし歯になりやすいため、以下のような対策が重要です。

むし歯予防のための生活習慣

規則正しい食生活
甘いものの摂取を控える
歯磨きを丁寧に行う
歯質強化のためのフッ素活用

フッ素は、歯を強くする効果が高いため、定期的にフッ素塗布を行うことがおすすめです。

歯の形を整える治療

歯が欠けたり、凹んだりしている場合は、プラスチックの材料で形を整えることがあります。
これにより、食べかすが詰まりにくくなり、むし歯のリスクを減らせます。

  1. まとめ

エナメル質形成不全は、歯の表面が弱くなる症状ですが、適切なケアをすればむし歯のリスクを減らすことができます。
大切なのは、むし歯になりにくい生活習慣を整えることと、フッ素を活用して歯を強くすることです。

もしお子さんの歯がエナメル質形成不全であっても、過度に心配する必要はありません。
歯科医院で定期的にチェックを受けながら、お口の健康を守っていきましょう!